Japanische Klassiker mit Furigana
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「ほぼ」のいんしょう
「保姆」の印象
宮本 百合子
Lesen Sie 「保姆」の印象 (「ほぼ」のいんしょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.705 Zeichen · 6 Bildschirme
けれども、今日として、ともかくあすこまでカメラが進み出したことには見のがせない価値があるのだと思う。少くともあの保育所の人たち、子供たちその親たちは、あの経験を通じてカメラを余程自分たちの生活に近いものとして感じることに慣らされたにちがいない。
記録映画の情熱と美は、畢竟、制作者がそこにある対象そのものの客観的な表現力として自身を自覚する強さと、対象となる人々が自分たちのものとしてカメラを信頼する強さとにかかっている。
結果的には、写される人々のカメラへの全然の無頓着、冷淡さも画面としてはやはり或る面白さをもたらすだろうけれども、文化映画の本来の志望が、制作のための制作でないことを考えれば、永い将来のうちに、人々がいろんな場面で、自分たちの表現手段としてカメラを感じるように導かれ育てられてゆくことは、文化映画を制作する人々に課せられた、もう一つの任務でもあろうと思う。
「保姆」という題は、何かで厚木氏がふれておられるように、子供とその母を育てるという眼目をもうすこし広い形で示すものであった方がもっとよかったかもしれない。こういう性質の映画の明日の可能性を期待させる一つであったと思う。