Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりのなかに
光の中に
金 史良
Lesen Sie 光の中に (ひかりのなかに) von 金 史良 (きむさりゃん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.411 Zeichen · 49 Bildschirme
「奴も駅裏の沼地に住んでいるんです」
「そうですか、随分ひどいもんだね。どうして君の家へゆききしたというのでいじめたのでしょう?」
彼は歯を食いしばった。
「そ、それは僕のお袋が朝鮮服を着ているからなんです。それで朝鮮人のところへ行くなってんです。へん、ふざけてらあ、莫迦野郎奴が、あの前科者奴は何だと思うんです。たかがあいのこじゃねえか」そして目の前に相手をおいたとでも云うように叫び声を上げた。
「野郎、覚えておくがええぞ、一度でも出会したなら、貴様の首ねっこはもうねえと思うんだぞ、やい、この半兵衛野郎!」
「え、半兵衛?」私は驚いて問い返した。
「そうです」彼は息を切らしながら云った。「ひどい悪党です、残忍な奴なんです、へん、だがな、今度こそ僕が承知しねえからな、野郎! 嬶の殺人罪をきせてやるからな」
「半兵衛」私は再び呟いてみた。どう考えてもそれは確かに私には耳なれの名前である。
「半兵衛、半兵衛」私は何度も口ずさんでみたが、記憶の中を空廻りするだけでどうしても思い起せなかった。
その時に医師の矢部君が出て来たので、私たちは彼の方へ駆け寄って経過をきいた。