Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とうせいかつしゃ

党生活者

小林 多喜二

Lesen Sie 党生活者 (とうせいかつしゃ) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.537 Zeichen · 130 Bildschirme

Aozora Bunko

須山が帰るときに、母親は袷や襦袢や猿又や足袋を渡し、それから彼に帰るのを少し待って貰って、台所の方へ行った。暫らく其処でコト/\させていたが、何をしているのだろうと思っていると、卵を五つばかりゆでゝ持ってきた。そして卵は十銭に三つも四つもするのだから、新しいのを選んで必ず飲むように云ってくれと頼まれた。私はその「うで卵」を須山や伊藤などゝ食った。「な、伊藤、俺等一つでやめよう。後でおふくろにうらまれると困るから」と須山は笑った。伊藤は分からないように眼を拭いていた。

その後須山が私の家に寄るときに、私は四年でも五年でも帰られないことをハッキリ云ってもらうことにした。そして私を帰られないようにしているのは、私が運動をしているからではなくて、金持ちの手先の警察なのだから、私をうらむのではなくて、この倒になっている社会をうらまなくてはならない事を云ってもらうことにした。うやむやのことより、ハッキリしたことが分らせれば、かえってそこに抵抗力が出てくる。それに、私の知っている仲間が警察につかまって、それが共産党に関係があると云われると、残された家族の妻とか母親とかゞ、私の夫とか息子にはそんな「暗い陰」