Japanische Klassiker mit Furigana
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いれふだ
入れ札
菊池 寛
Lesen Sie 入れ札 (いれふだ) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.917 Zeichen · 19 Bildschirme
札数の多い者から、三人だけ連れて行こうじゃねえか。こりゃいちばん恨みっこがなくていいだろうぜ。
喜蔵 こいつあ思付きだ。
浅太郎 そいつは趣向だ。
三、四人 なるほど、名案だな。
忠次 じゃ一つ入れ札できめてもらおうかな。
四、五人 ようがす。合点だ。
(吉蔵、にぎりめしを入れた、大きいざるを持って出てくる)
吉蔵 親分、めしが来ましたぜ。
忠次 こいつはいいところへ来た。みんなめしを食いながら誰を入れるか思案をしてもらうのだ。
(吉蔵、めしをみんなに配る)
吉蔵 さあ、みんな二つずつだぞ。沢庵は、三切れずつだ。
みんな ありがてえ、ありがてえ。
喜蔵 久し振りに、あたたかいめしが食えらあ。
忠次 (にぎりめしを手にしながら)俺、水が飲みてえや。
吉蔵 水なら、半町ばかり向こうに流れがありますぜ。
忠次 そうか、じゃ行って飲んでこよう。
吉蔵 とってもねえ、いい水だよ。
三、四人 じゃ俺たちも行ってこよう。
浅太郎 俺も、顔を一つ洗いたいや。
(みんな、どやどやと流の方へ行く。後には九郎助と弥助だけがのこる)
九郎助 (にぎりめしを、まずそうに食ってしまった後)ああいやだ、いやだ。どう考えてもおらあ入れ札はいやだな!