Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いれふだ

入れ札

菊池 寛

Lesen Sie 入れ札 (いれふだ) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.917 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

忠次 あはははは、それもそうか。とにかく、みんなよく働いてくれたな。改めて、礼をいうぜ。

一同 何をいわっしゃる。とんでもねえことだ。

忠次 (小笹の上に腰をおろしながら) 赤城の山も、これが見納めだな。おい、ここいらで一服しようか。

(みんな忠次を囲って腰をおろす。子分河童の吉蔵、後を追って登場する)

吉蔵 親分、朝飯は手に入りましたぜ。下の百姓家で、折よく御飯を焚いていましたので、すっかりにぎりめしにしてもらうことにしました。

忠次 そいつはありがたい。鳥目を十分に置いてやれよ。

吉蔵 かしこまりました。

(吉蔵かけさる)

喜蔵 飯ができるまで、ゆっくり休めるというもんだ。

(みんなしばらく無言)

九郎助 飯が来るまで、一寝入りしようかな。

弥助 そいつはいい考えだ。

嘉助 おいらも一寝入りしようかな。

忠次 おい! ちょっと待ってくれ!

嘉助 何だ親分、改まって?

忠次 おい! みんな。

(忠次が緊張しているので。みんな居ずまいを正す)

忠次 おい! みんな。ちょっと耳をかしてもらいてえのだが、俺これから信州へ一人で落ちて行こうと思うのだ。お前たちを連れて行きてえのは山々だが、お役人を叩き斬って天下のお関所を破った俺たちが、お天道さまの下を十人二十人つながって歩くことは、許されねえことだ。