Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にゅうばい

入梅

久坂 葉子

Lesen Sie 入梅 (にゅうばい) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.934 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

と問うた。おはるの母という人に対して済まないとその時、あの割に品のよい面影を思い浮べた。

「致し方ございません。私はこれからも先、どこぞへ女中にまいります。ですがまた、作衛じいさんが来るかも知れません。神戸ですと会うかも知れません。私は郷里へは、こんな姿では帰れません、ですから作衛じいさんに何処かへ行ってほしいのです。そうすれば私、又ここへ御厄介になってもよろしいです」

私は、おはるの勝手な云い分に、多少呆れたものの仕方なく承知した。で附け加えて、「うちへは来てもらわなくともよいから早くどこかへ務めなさい」とぶっきら棒に云った。作衛は行雄を連れて、裏山へ薪をひろいに行かせていた。帰らないうちにと、私はおはるをせきたてた。おはるは、ケロッとして、さっさと帰って行った。おはるはもう結婚したことも、離縁になったことも何ともない様子だった。私はそれから一時間、きまって十時頃、御茶をいれることの習慣を忘れて、ぼんやり坐っていた。作衛がかわいそうだったとおもった。作衛は、本当におはるを愛しているのだと思った。その夜、私はとうとう決心して、作衛に故郷にかえれと云った。