Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ろくがつ

六月

相馬 泰三

Lesen Sie 六月 (ろくがつ) von 相馬 泰三 (そうまたいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.673 Zeichen · 37 Bildschirme

Aozora Bunko

何やかや一切が気に入らないので毎日酒を飲んでごろごろしているので小使いがなくなり、なくなりしてこの月になって社へちょくちょく月給の前借りをやりだし、今じゃもう月末になっても貰う分が一文も残っていない、それに下宿の払いも二月ばかりたまっているし、そんなことも言った。

しかし、おしまいにはやがて昂然とした調子で、「悲観することはないさ、やがて一切のことが皆どんどん経過してしまうのだ。いかなる苦悩も、いかなる困窮もいつかまた『時』とともに我々から過ぎ去り、消え去ってしまうのだ」こんなことを語り合うのだった。

翌朝、寝床を離れた時、曽根の頭は呆然していた。

蒸し暑い光と熱とを多量に含んだ初夏の風が、梅雨ばれの空を吹いていた。水気に富んだ低い雲がふわふわとちぎれては飛び、ちぎれては飛びしていた。地上にはそれにつれて大きな斑をなして日陰と日の照るところとが鬼ごっこでもしているように走り動いていた。せかせかする気忙しいような日であった。人の心も散漫と乱れて、落ちつかなかった。曽根は警察の留置所でくわれた南京虫のあとが、赤くはれ上り気持が悪くてしようがないので、社へ出る前にちょっと医者へ行って薬をつけてもらった。