Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふゆがれ
冬枯れ
徳永 直
Lesen Sie 冬枯れ (ふゆがれ) von 徳永 直 (とくながすなお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.850 Zeichen · 48 Bildschirme
そして家から持ってきた書物を二三頁めくってみたが、てンで眼にも頭にも馴染んで来なかった。病人はまた咽喉でも渇くのかカサカサの唇を無意識にパクパクうごかしているのが見えた……。
「どうだ? 臆病者……」
だれかが耳許でささやいている。
「親や子供があるのは、お前一人じゃないぞ」
「それはわかっている……」
も一人のだれかが、苦しそうに答える。
「決心つかないか、どうだ※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「…………」
坐ったまま三番鶏も四番鶏もきいた。火鉢の炭が白い粉になって、最後の小さい赤い火がポッツリ消えるのも見ていた。風が少しずつ静かになっていって薄明るい暁方の光が、泥壁の破れめから射しこんできても、鷲尾は坐ったまま、まだあらぬところを凝視めていた。――
「オーイ、兄さん……」
気がつくと、もう黄色い朝暾を脊に浴びた末弟の虎吉が、若々しい声と一緒にニコニコした円顔を窓からのぞかせていた。
「弁当持ってきたばいた……」
入口がめっからぬらしく、少年車掌の制服を着た若者は、エイと掛声しながら窓から入ってきた。
「どうしたンだ、今日は?」
はじめて弁当をもってきた末弟は、いつも嬉しそうにしている顔をよけいニコニコさせて、兄貴のまえにまるい膝を揃えて坐った。