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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぼんじんでん

凡人伝

佐々木 邦

Lesen Sie 凡人伝 (ぼんじんでん) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.944 Zeichen · 202 Bildschirme

Aozora Bunko

見給え、震災で崩れてしまった」

「それは仕方がない。震災は世間並みだ」

「取り片付けに五千円かゝっている。僕はあの時、一個人の資格で赤羽のところへ談判に行ったんだ」

「ふうむ」

「寄附した以上は早速建て直す責任がある。それを力説したんだが、奴、言を左右に託して取り合わない」

「それは君が少し無理じゃなかろうか?」

「何故?」

「あの頃の赤羽は好景気時代の赤羽と違う。大戦後のガラを食って、財産が三分の一になった上に、震災でひどい目に会ったんだからね」

「ガラって何だい?」

「知らないのかい?」

「僕は神の道を説く牧師だよ」

「仕方がないな。ガラはガラ落ちさ。急に相場が下るんだ。財産が三分の一になったところへ震災で痛手を蒙っているから、迚も建て直しなんか出来ない」

「建て直しが不承知なら、直ぐに取り片付けろと僕は忠告してやった。寄附した以上、壊れたら、それ丈けの責任はあるぜ」

「さあ」

「赤羽は兎に角考えて見ると言ったよ」

「その筈だよ」

「しかし卑劣にも責任を負わない。復興資金として五百円寄附したばかりだ。学園は彼奴の為めに五千円、その中五百円入れたから、四千五百円取り片附けの費用を負担している」