Japanische Klassiker mit Furigana
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わかれたるつまにおくるてがみ
別れたる妻に送る手紙
近松 秋江
Lesen Sie 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.985 Zeichen · 103 Bildschirme
私は、何処までも優しく尋ねた。
「吉村も道楽者なの。」と、言いにくそうに言った。「あなたさぞ私に愛想が尽きたでしょう。」
「ふむ……江馬さんも温順しい、深切な人であったが、下宿屋の娘と食付いたし、吉村さんも道楽者。……成程お前が、何時か『男はもう厭!』と言ったのに無理はないかも知れぬ。……私にしたって、斯うして斯様な処に来るのだから矢張り道楽者に違いない。……が、併しその人は何ういう道楽者か知らないが、道楽者なら道楽者として置いて、君が斯様な処に来た理由が分らないな。私には、私だって、つき合って見れば、此の土地にいる女達も大凡何様な人柄のくらいは見当が付く。先達て私の処に初めて寄越した手紙だって『……、多くの人は、妾等の悲境をも知らで、侮蔑を以って能事とする中に、流石は、同情を以って、その天職とせる文学者に初めて接したる、その刹那の感想は……』――ねえ、ちゃんと斯う私は君の手紙を諳記しているよ。――その刹那の感想はなんて、あんな手紙を書くのを見ると、何うしても女学生あがりという処だ。何うも君の実家だって、そう悪い家だとは思われない、加之宮ちゃんは非常に気位が高い。