Japanische Klassiker mit Furigana
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わかれたるつまにおくるてがみ
別れたる妻に送る手紙
近松 秋江
Lesen Sie 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.985 Zeichen · 103 Bildschirme
その後から、直ぐ此度は、若い三十七八の他の女中が、入り交りに上って来て、
「本当にお気の毒さまですねえ。手前共では、もう一切そういうことはしないことにして居りますから、どうぞ悪からず思召してねえ。……あの長田さんにも随分長い間、御贔屓にして戴いて居りますけれど、あの方も本当にお堅い方で。長田さんにすら、もう一度も其様なことはございませんのですから。……況してあなたは長田さんのお友達とは承知して居りますけれどついまだ昨今のことでございますし。」
と、さも気の毒そうな顔をして、黄色い声で、口先で世辞とも何とも付かぬことを言いながら追立てるように、其処等のものを片端からさっ/\と形付け始めた。
「えゝ、ナニ。そりゃそうですとも。私の方が済まないんです。私は今まで斯様な処で借りを拵えた覚えがないもんですから、それが極りが悪いんです。」と、心の千分の一を言葉に出して恥辱を自分で間切らした。
「あれ! 極りが悪いなんて。些ともそんな御心配はありませんわ。ナニ、斯様な失礼なことを申すのじゃございませんのですけれどねえ。」と、少し低声になった真似をして、「帳場が、また悪く八ヶ間敷いんですから、私なんか全く困るんですよ。