Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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わかれたるつまにおくるてがみ

別れたる妻に送る手紙

近松 秋江

Lesen Sie 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.985 Zeichen · 103 Bildschirme

Aozora Bunko

」私は固より好い気持のする理由はないが、何うせ斯うなると承知していたから、案外平気で居られた。すると、長田は、

「ふゝん、そりゃ其様なこともあるだろうが、知らない者なら幾許買っても可いが、併し吾々の内に知った人間が買ったことが分ると、最早連れて来ることも何うすることも出来ないだろう! ……変な気がするだろう。」と、ざまを見ろ! 好い気味だというように、段々恐い顔をして、鼻の先で「ふゝん!」と言っている。

「変な気は、しやしないよ。」と避けようとすると、

「ふゝん! それでも少しは変な気がする筈だ。……変な気がするだろう!」負け吝みを言うな、※(「言+墟のつくり」、第4水準2-88-74)だろう、というように冷笑する。

それでも私は却って此方から長田を宥めるように、

「可いじゃないか。支那人や癩病と違って君だと清浄に素姓が分っているから。……まあ構わないさ!」と苦笑に間切らして、見て見ぬ振りをしながら、一寸長田の顔を見ると、何とも言えない、執念深い眼で此方を見ている。私は、慄然とするような気がして、これはなるたけ障らぬようにして置くが好いと思って、後を黙っていると、先は、反対に、何処までも、それを追掛けるように、