Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そうさくかのたいど

創作家の態度

夏目 漱石

Lesen Sie 創作家の態度 (そうさくかのたいど) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.224 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

ちょうど前に述べた我々が月の恰好に対する考えの差と同じであります。こう云うと人間がばらばらになって、相互の心に統一がない、極めて不安な心持になりますが、その代り、誰がどう見ても変らない立場におって、申し合せたように一致した態度に出る事もたくさんあるから、そう苦になるほどの混雑も起らないのであります。(少なくとも実際上)ジェームスと云う人が吾人の意識するところの現象は皆撰択を経たものだと云う事を論じているうちに、こんな例を挙げています。――撰択の議論はとにかく、その例がここの説明にはもっとも適切だと思いますから、ちょっと借用して弁じます。今ここに四角があるとする。するとこの四角を見る立場はいろいろである。横からも、竪からも、筋違からも、眼の位置と、角度を少し変えれば千差万別に見る事ができる。そうしてそのたびたびに四角の恰好が違う。けれども我々が四角に対する考は申し合せたように一致している。あらゆる見方、あらゆる恰好のうちで、たった一つ。――すなわち吾人の視線が四角形の面に直角に落ちる時に映じた形を正当な四角形だと心得ている。これを私の都合の好いように言い換えると、吾人は四角形を観る態度においてことごとく一致しているのであります。