Japanische Klassiker mit Furigana
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Lesen Sie 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.262 Zeichen · 243 Bildschirme
余り旧式だものだから、久子さんが案外に思っている」
「おっと、どっこい」
「何だい?」
「未だ牝鶏に時を告げさせるには早い」
「然ういう意味じゃないけれど、君のところにしても僕のところにしても、親父の頭は決して新しい方じゃないぜ」
「形式よりも内容だよ。内容が充実すれば、今の形式が持ち切れなくなる。それだから先ず得意を殖すことさ」
「無論手を拡げる」
「同時に客性を吟味してかゝらなければならない。これがナカ/\大変だ。保険屋のように唯殖しさえすれば宜いって次第のものじゃない。伸びたいんだけれど危いんだ。そこに悩みがある」
と僕は改革案を出して親父に叱られた後だったから、これも一日の長があったのである。
菊太郎君は早速商売に身を入れ始めた。一寸生れ更ったようだった。但し女房を貰った嬉しさが手伝っている。それにしても見直した。
「本気になってやって見ると、店員達は甘い。何をしているんだろう?」
と未だ若いから仕方がない。しかし手堅くやっている。医者が専門らしい。東京中の医者へ相場表を送って、得意を開拓する。金のあるのも医者で、山気のあるのも医者だという考えだった。尚お医者は患家が定っているから、損をしても逃げる心配がないと来た。