Japanische Klassiker mit Furigana
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Lesen Sie 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.262 Zeichen · 243 Bildschirme
と豊子さんは大いに奨励してくれた。
しかし折角芽を吹こうとしていた僕の学才は再び菊太郎君に妨げられた。菊太郎君は勉強が嫌いだ。自分が怠ける丈けなら宜いけれど、遊び相手が欲しいものだから、僕を誘惑する。僕は全甲の通信簿を銜えて来る決心だったから、学校が始まると直ぐに、勉強の時間表を作った。昼間は復習、夜は予習、遊ぶ時間は晩御飯後の三十分だった。何でも悉皆で六時間ぐらい勉強しなければならない。これぐらいやれば大丈夫だと思っていた。しかし実行はしなかった。菊太郎君がケチをつけたのである。毎日、自習時間中に遊びに来る。尤も夕食後の三十分以外は悉皆自習時間だから、不便にも不便だった。もう菊太郎君が来るだろうと思っているものだから、勉強が手につかない。
「日出ちゃん、僕は分ったよ」
と或日菊太郎君は時間表を睨みながら言った。
「何が?」
「これはお呪禁だろう?」
「いや、勉強の時間表だよ」
「それだからさ。僕を遊びに来させないお呪禁だ、失敬」
「帰るのかい?」
「うむ」
「まあ宜いじゃないか?」
「いや、こんなものが貼ってあると、小便無用のようで落ちつかない」
「それじゃ剥がしても宜い」