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Japanische Klassiker mit Furigana

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くんしょうをもらうはなし

勲章を貰う話

菊池 寛

Lesen Sie 勲章を貰う話 (くんしょうをもらうはなし) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.721 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

イワノウィッチの心には、悔恨の根がいよいよ深く入っていった。彼は善良な学生であり、愛国的の熱情を湧かしていた自分の近い過去が思い出された。しかもその自分が、戦争に行く前夜に、上級の将校を殺したということが、彼には、もう恐ろしい罪悪として、心のうちにひしひしと感ぜられ始めてきた。

彼は、やや震えている自分の右の手にしっかりと拳銃を掴み直して、自分の咽喉へ擬したのである。

が、考えてみると、ここで命を捨てるのは、かなりにばからしいことであった。もう独軍の重砲弾が、盛んにワルシャワの外郭を見舞っている。自分は、夜が明ければ、この鏖殺的な砲弾の洗礼を受くべく戦場へ向うのである。拳銃よりも、敵の巨砲の方が自殺の凶器としてはどれだけたのもしいものかも知れない。しかも、自分で自分を殺す代りに、独軍の砲弾なり銃剣なりで死ぬることは、ただ、自殺という見方からいっても、形式を少しく変えるというに過ぎなかった。

彼はこう思うと、そこに自分の進むべき闊然たる大道が開けているように思われた。彼は心を取り直した。戦いなるかな、自分の罪を償うためにも、最後の愛国的な興奮に副うためにも、ただ戦いがあるばかりだと思った。