Japanische Klassiker mit Furigana
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けちょう
化鳥
泉 鏡花
Lesen Sie 化鳥 (けちょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.872 Zeichen · 35 Bildschirme
落こちると勢よく三ツばかりくるくると舞った間に、鮟鱇博士は五ツばかりおまわりをして、手をのばすと、ひょいと横なぐれに風を受けて、斜めに飛んで、遥か川下の方へ憎らしく落着いた風でゆったりしてふわりと落ちると、たちまち矢のごとくに流れ出した。
博士は片手で目金を持って、片手を帽子にかけたまま、烈しく、急に、ほとんど数える隙がないほど靴のうらで虚空を踏んだ、橋ががたがたと動いて鳴った。
「母様、母様、母様。」
と私は足ぶみした。
「あい。」としずかに、おいいなすったのが背後に聞える。
窓から見たまま振向きもしないで、急込んで、
「あらあら流れるよ。」
「鳥かい、獣かい。」と極めて平気でいらっしゃる。
「蝙蝠なの、傘なの、あら、もう見えなくなったい、ほら、ね、流れッちまいました。」
「蝙蝠ですと。」
「ああ、落ッことしたの、可哀相に。」
と思わず歎息をして呟いた。
母様は笑を含んだお声でもって、
「廉や、それはね、雨が晴れるしらせなんだよ。」
この時猿が動いた。
九
一廻くるりと環にまわって、前足をついて、棒杭の上へ乗って、お天気を見るのであろう、仰向いて空を見た。