Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
ヒマラヤ山まで飛んで疲れ果て、亀よわれ汝が足捷の術に精進せるを了ると言ってラサル樹に留まって休んだとある。
ドイツにこれに似た話があって矮身の縫工が布一片を揮うて蠅七疋を打ち殺し自分ほどの勇士世間にあらじと自賛し天晴世に出で立身せんと帯に「七人を一打にす」と銘して出立した、道で巨人に逢うて大力に誇ると巨人何だそんな矮身がと嘲り石一つ採って手で搾ると水が出るまで縮める、縫工臆せず懐中より乳腐を取り出し石と称し搾って見せると汗が出た、巨人また石を拾うて天に向って抛ると雲を凌いでまた還らぬ、縫工兼ねて餌食にと籃に入れ置いた生鳥を出し石と称して抛り上げると飛び上がって降りて来ぬ、巨人さても矮身に似ぬ大力かなと驚き入り今一度力を試そうと大木を引き抜き二人で運んで見んと言うと、縫工すべて木の本の方より末の方が枝が多く張って重いものだ、汝は前になって軽い根本の方を担げ、われは後にあって重い末の方を持って遣ろうと紿いて、巨人に根を肩にさせ自分は枝の岐に坐っているのを巨人一向気付かず一人して大木を担げ行いたので憊れてしまった、それから巨人の家に往って宿ると縫工夜間寝床に臥せず室隅に臥す、巨人知らず闇中鉄棒もて縫工を打ち殺さんとして空しく寝床を砕く、さて早殺しやったと安心して翌朝見れば縫工恙なく生き居るので巨人怖れて逃げ去っ