Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
を見ると、柴田勝家居城の水の手を佐々木勢に断たれた時、佐々木平井甚助を城に入れてその容易を観せしめた。平井勝家に会うて手水を請うに、缸に水満ちて小姓二人舁ぎ出し、平井洗手済んで残れる水を小姓庭へ棄てたので平井還って城内水多しと告げ、一同疑惑するところへ勝家撃ち出で勝軍したと記す。城守には水が一番大切故、ない水をあるように見せる詐略は大いに研究されたるべくしたがって望遠鏡等なき世には白米で馬洗うて騙された実例も多かったろう。上に挙げた二雑誌の拙文には書かなんだが、『大清一統志』九七に、山東省の米山は相伝う斉桓公ここに土を積んで虚糧と為し、敵を紿いたとあるを見て似た話と思い居る内、同書三〇六に雲南の尋甸州の西なる米花洗馬山は、往時土人拠り守るを攻めた漢兵が城内水なしと知った。土人すなわち米花もて馬を洗う。漢兵さては水ありと疑うて敢えて逼らなんだと書けるを見出し、支那にも白米城の話があると確知し得た。これに似た事は、一夜中に紙を貼り詰めて営の白壁の速成を粧い、敵を驚かす謀計で、秀吉公は、美濃攻めにも小田原陣にもそうした由。しかるに『岐蘇考』に天正十二年山村良勝妻籠に城守りした時、郷民徳川勢に通じて水の手を塞ぎけるに、良勝白米もて馬を洗わせ、一夜中に紙で城壁を貼りて敵を欺いたと見るは一時に妙計二つを用い中てたの