Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
それからアジアの民族中には虎をトテムと奉ずる者がある、例せばサカイ人に虎をトテムとするがある由(一九〇六年版スキートおよびプラグデン『巫来半島異教民種篇』)。トテムとは、一人また一群一族の民と特種の物との間に切っても切れぬ天縁ありとするその物をトテム、その信念をトテミズムと名づくる、その原因については諸大家の学説区々で今に落着せぬ(大正二年版『ゼ・ブリタニカ・イヤー・ブック』一六〇頁)。原因は判らぬが昔トテミズムが行われた遺風を察して、その民の祖先がトテムを奉じたと知り得る。すなわち虎を祖先と信じ虎を害うを忌み、虎肉を食うを禁じ、虎を愛養したり、虎の遺物を保存したり、虎の死を哭したり礼を以て葬ったり、虎を敬せぬ者を罰したり、虎を記号徽章したり、虎が人を助くると信じたり、虎の装を著けたり、虎の名を人に附けたりするはいずれも祖先が虎をトテムと奉じた遺風だ(ゴム『史学としての民俗学』二八三頁に基づく)。アジアの諸民族中にかかる風習が多いので、したがって虎をトテムとした者がすこぶる多かったと知れる、例せば支那に孔子と同時の人陽虎、高辛氏の子に伯虎・仲熊・叔豹・季貍などある、本邦には虎を産せぬが虎を名とする人が多い、これは生まれ年の寅に因んでの事でトテムとして奉じたんでない、清正幼名虎之助に頓着なく虎を討った、