Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
されば僻地盗難繁かった処々は、庚申に祈りて盗品を求め、盗もまた気味悪くなってこれを返却した例多く、庚申講を組んで順次青面金剛と三猿の絵像を祭りありく風盛んなり。さて田舎の旅宿が大抵その講の元を勤める。盗難多き旅宿は営業ならぬからで、庚申塚を道側に立てるも主として盗難少なく道路安全を冀うての事と見ゆ。
『俗説贅弁』巻一や『温故随筆』に徳川幕府中頃までの神道者が庚申は猿田彦命と説いたのを非とし、就中『贅弁』には神徳高き大神を如何ぞ禽獣とすべけんやと詈り居る。しかるに出口米吉君の近刊『日本生殖器崇拝略説』に『日本書紀通証』から孫引きされた『扶桑拾遺集』に、〈源順、庚申待夜、伊勢斎宮に侍りて、和歌を奉る、小序に曰く、掛麻久毛畏幾大神、怜礼登毛、愛美幸賜天牟〉とある由。これは衢の神たる猿田彦大神を青面金剛すなわち三猿の親方と同体と心得、道家のいわゆる三尸が天に登って人の罪悪を告ぐるを防がんため、庚申の夜を守って長寿を保たん事をかの大神に祈るの意を述べたと見える。したがって猿田彦と庚申と同一神とは平安朝既に信ぜられいたのだ。さて、『贅弁』に神徳高き大神を如何ぞ禽獣とすべけんやと詈ったが、『玉鉾百首』