Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
』一九〇六年板一九八頁)。
『太平記』に唇亡びて歯また寒くは分って居るが、その次に魯酒薄うして邯鄲囲まる、これには念の入った訳がある。楚の宣王諸侯を朝会した時、魯の恭公後れ至り進上した酒が薄かったから宣王怒った。恭公我は周公の胤にして勳王室にあり、楚ごとき劣等の諸侯に酒を送るさえ礼に叶わぬに、その薄きを責むるも甚だしと憤って辞せずに還った。宣王すなわち斉とともに魯を攻めた。梁の恵王常に趙を撃たんとしたが楚を畏れて手控えいた、今楚が魯を事として他を顧みる暇なきに乗じ兵を発して趙の都邯鄲を囲んだというので、セルヴィアの狂漢が奮うて日本に成金が輩出したごとく、事と事が間接に相因るを意味す。インドにも右様の譬えがある。『雑宝蔵経』八に下女が麦と豆を与り居ると、主人の家の牡羊が毎度盗み食い減らすから主人に疑わるるを憤り、羊を見る度杖で打ち懲らす。羊も下女を悪みその都度觝触る。一日下女が火を取りおり、杖を持たぬを見て羊直ちに来り襲う。下女詮方なさにその火を羊の脊に置くと羊熱くなりて狂い廻り、村に火を付け人多く殺し山へ延焼して山中の猴五百疋ことごとく死んだ。諸天これを見て偈を説いていわく、〈瞋恚闘諍間、中において止むるべからず、羝羊婢とともに闘い、村人猴死す〉と。