Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
玄石サアこれだ、我は役所に入って判決するから、汝はしっかりやれと言うて去った。いくばくならずして冤家直ちに案前に来り、陳訴する詞至って毒々し。子珍矢を放つと、その左眼に中り、驚いて文書を捨て置き走り出た。文書を取って読むに、子珍の父の事を論じあった。珍泣いて玄石に告げると、射殺さなんだは残念だ、眼が癒えたらますます訟えるに相違ない。汝宜しく家に帰り冤家を尋ね出して殺すべし。しかれば汝の父はきっと癒るという。珍、何人を尋ぬべきやと問うに、今汝が射たと似た者を見ば、やにわに射殺せと教えた。珍、倉皇別れ、帰って、冤家の姓名を知らねば誰と尋ぬべきにあらず。思い悩みて七日食わず。その時家人報ずらく、飼い置いた白い牡鶏が、この七日間往き所知れずと。因って一同尋ねてその白鶏が架墻の上に坐せるを見出すに、左の眼損えり。王子珍考えて、玄石が言うたところの白衣は白鶏の毛、紫巾を戴くとは鶏冠、跣足とは鶏の足、左の眼潰れたるは我が射中てたのだ。この鶏こそ我父の冤家なれと悟り、殺し烹て汁にして父に食わすと平癒した。子珍、後に出世して太原の刺史となり、百三十八歳まで長生したは李玄石の陰祐による。