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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

そこで鶏は今も土を踏みしめて歩き、鶺鴒は土を叩くように尾を打ち振るのだとアイヌ人は言い伝うと。鶏は昔はアイヌに飼われなかったから、天災地妖の前兆などの対象物としては何らの迷信もきかぬ。星や、日、月、雲などについて種々の卜占法の口伝があるように、鳥類のある物たとえば烏などについては特殊の口碑があって、その啼き音に吉凶の意味ある物と考えられて居るが、鶏のみはこの種の口伝を持たぬとあって、あるアイヌ人が鶏の宵啼きや、牝鶏の時を作るを忌むを不審した由を記された。日本人は古く鶏を畜い、殊に柳田氏が言われた通り、奥羽に鶏を崇拝した痕跡多きに、その直隣りのアイヌ人がかくまで鶏に無頓著だったは奇態だが、これすなわちアイヌ人が多く雑居した奥羽地方で、鶏を神異の物と怪しんで崇拝した理由であるまいか。西半球にはもと鶏がなかったから、その伝説に鶏の事乏しきは言うを俟たず。

前に鶏足の事を説いた時に言い忘れたからここに述べるは、ビルマのカレン人の伝説に、昔神あり、水牛皮に宗旨と法律を書き付けてこの民を利せんとし一人に授く、その人これを小木上に留め流れを渡る。暫くありて帰り見れば犬その巻物を銜えて走る。