Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
二日の間犬ために食わず、隆、蘇りてすなわち始めて飯を進む、隆愛惜親戚に同じ(『淵鑑類函』四三六)。『今昔物語』二九に、陸奥の賤民数の狗を具して山に入り大木の洞中に夜を過す、夜更けて狗ども皆伏せたが、年来飼った勝れて賢い狗一つ急に起きて主に向って吠えやまず、後には踊り掛かって吠ゆ。太刀抜きて威せどいよいよ吠え掛かる、こんな狭い処で咋い付かれてはと思うて外へ飛び出る時、その狗主人がいた洞の上方に踊り上り物に咋い付く、さては我を咋むとて吠えたでないと知って見ると洞の上から重き物落ちる。長二丈余太さ六、七寸ばかりの蛇が頭を狗に咋われて落ちたのだった。さては我命を救うたこの犬は無上の財宝と知って狗を伴れて家に帰った。その時狗を殺したら狗も自分も犬死にすべきところじゃったとある。
この話が移り変って『和漢三才図会』六九には、犬頭社は参河国上和田森崎にあり、社領四十三石、犬尾社は下和田にあり、天正三年中領主宇津左門五郎忠茂猟して山に入る、家に白犬ありて従い走り行く、一樹下に到り忠茂俄に眠を催す、犬傍にありて衣の裾を咬えて引く、やや寤めてまた寐ぬれば犬しきりに枕頭に吠ゆ。