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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

真のトルーフル中最も重要なはチュベール・メラノスポルム。これは円くて麁い疣を密生し、茶色または黒くその香オランダ苺に似る。上等の食品として仏国より輸出し大儲けする。秋冬ブナやカシの下の地中に生ず。イタリアでもっとも貴ばるるチュベール・マグナツムは疣なく、形ザッと蜜柑の皮を剥いだ跡で嚢の潰れぬ程度に扁めたようだ。色黄褐で香気は葱と乾酪を雑えたごとし。だから屁にもちょっと似て居る。秋末、柳や白楊や樫の林下の地中また時として耕地にも産す。前年御大典に臨み、外賓に供するに現なまのトルーフルと緑色の海亀肉を用いたらそっちも歓びこちらも儲けると、今更気付いた人あって、足下は当世の陶朱子房だから何分播種しくれと、処女を提供せぬばかりに頼まれたが、所詮盗人を見て縄をなう急な相談で、紀州などには二物ともに恰好の地があるがそう即速には事行かなんだ。

何故トルーフルがかく尊ばるるかというに、相も変らず古今を通じて浮世は色と酒で、この品殊に精力を増すから、旧く嬌女神アフロジテの好物と崇められ諸国王者の珍羞たり。化学分析をやって見るに著しく燐を含めりとか。壮陽の説も丸啌でないらしい。