Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
暇乞いして他の在所へ行って年月を送ると(『北条五代記』五)。この事早く海外へ聞え、羨ませたと見え、島名を定かに書かねど一五八五(天正十三)年すなわち『五代記』記事の最末年より二十九年前ローマ出版、ソンドツァ師の『支那大強王国史』に、「日本を距る遠からず島あり、女人国と名づく、女のみ住んで善く弓矢を用ゆ、射るに便せんとて右の乳房を枯らす(古ギリシア女人国話の引き写しだ)、毎年某の月に日本より商船渡り、まず二人を女王に使わし船員の数を告ぐれば、王何の日に一同上陸せよと命ず、当日に及び、女王船員と同数の婦女をして各符標を記せる履一足を持たせて浜辺に趣き、乱雑に打ち捨て返らしむ。さて男ども上陸して各手当り次第に履を穿くと、女ども来って自分の符標ある履はいた男を引っ張り行く、醜婦が美男に配し女王が極悪の下郎に当るもかれこれ言わぬ定めだ。かくて女王が勅定した月数が過ぎると「別れの風かよ、さて恨めしや、いつまた遇うやら遇わぬやら」で銘々男の住所姓名を書いて渡し、涙ながらに船は出て行く帆掛けて走る、さて情けの種を宿した場合に生まれた子が女なら島へ留めて跡目相続、男だったら父の在所へ送致する(ここギリシア伝説混入)」