Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
二巻、白井博士「野鼠と竹実」)。リゾムス属の物と見えぬが食い試みたら存外珍味かも知れぬ。アフリカの蘆原に穴居する蘆鼠は、アウラコズス属の鼠で肉味豚に似るから土豚の称あり。焼き食うて珍重さる(シュワインフルトの『阿非利加の心』十六章)。
それから東西洋とも鼠を医療に用いた事多く、プリニウスは鼠を引き割いて蛇に咬まれた創へ当てたらよいと言った。また鼠の肝を無花果に包んで豚に食わすとどこまでも付いて来ると言った。豚を盗む法だ。この法は人にもきくとあるから、イモリの黒焼きを買うに及ばぬ。ただしその人油一盃呑んだらきかぬとある。英国の民間療法に鼠を用ゆる事多い中について、鼠を三疋炙って食わばどんな寝小便でもやまるという(『ノーツ・エンド・キーリス抄記』一六四一頁)。これは日本でもいう事だ。漢方には牝鼠を一切用いず。和方もさようと見えて、指の痛みを治するに雄鼠糞と梅仁を粉にし飯粒でまぜ紙に付けて貼るべし、雄鼠の糞は角立てあり、雌鼠の糞は丸しとある(『譚海』一五)。貝原篤信先生は、ちと鼠から咬まされた物か、猫を至って不仁な獣と貶し、鼠は肉、肝、胆、外腎、脂、脳、頭、目、脊骨、足、尾、皮、糞皆能あり用うべし。