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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

そこでそれだけの金や米を、大富豪から出させることによって、浪人の生活を安穏にしてやろう――その実行を名古屋からやろう。と云うのが館林様の計画だったそうだ。

そうとは我輩は知らなかったので、それにお町奉行の依田様から、館林様が名古屋へ行かれて、何やら大事をやられるらしい。尾張は御三家の筆頭で、公儀にとっては恐ろしいお家だ。そこで大事を起こされてはたまらぬ。と云って他領だから江戸町奉行としては、どうにも策の施しようがない。ついてはその方個人として出かけて館林様の行動を監視し、もし出来たら邪魔をするがよいと、こういう吩咐を受けたので、ああいう行動をとったのだが、今ではかえって後悔している。そういう館林様の目的だったら、邪魔をするどころか賛成をして、あべこべにお助けしたものを。

が、我輩としては館林様から、あの六人の無頼漢どもを、離間させたことだけはよかったと今でも心を安んじている。頭領とも云うべき館林様が、それだけの大事業をしておられるのに、潮湯治客の金や持ち物を、こそこそ盗むというような、小さい盗心を蔵している輩を、附けて置くのはよくないからな。

館林様には六人男どもが、本当に自分を裏切ったものと思い、爾来彼らを近付けなかったそうだよ。