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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

「やれやれどうも酷い目に会ったぞ。おやおや手足が擦り剥けている」

呟き呟きホーキン氏は四辺の様子を探ろうとしてそっと立ち上がって歩いて見た。

「これが右だ。石の壁らしい。……これが左だ。やはり石壁か。……これが正面。これも石の壁だ。……さて背後はどうだろう? やはり石壁じゃあるまいかな?」

で、背後へ手をやって見た。スベスベとして酷く冷たい。石ではなくて鉄の壁らしい。

「鉄とあっては石壁よりまずい。おや、待てよ、変なものがあるぞ。……や、これは金の錠だ!」

力をこめて捻じって見た。金が腐っていたのであろう、何んの苦もなく捻じ切れた。とたんに鉄の扉がギーと開いて冷たい風が吹いて来た。

どうやら道でもあるらしい。

十三

窟の中の生活には昼もなければ夜もない。いつも四辺は闇である。その闇々たる窟の中で、土人の巫女を話し相手として焚火の火で暖を取り、小豆島紋大夫は日を送った。

会話と云っても手真似である。その覚束ない手真似をもって、ようやく紋太夫が聞き出したのは、壺神様の事である。

「この窟の奥、五里も八里も隔たっている遠い遠い窟の奥に、壺神様の神殿がおありなさるのでございます。