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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

「さあどこへ行ったものかね。それは私も知らないよ」

「二度と烏はやって来ないの?」

「さあそれも知らないよ」

「僕、烏に逢いたいなア」

「どうして烏に逢いたい?」

「僕、宝島へ行ってみたいよ」

「宝島へなら私も行きたい」

「烏! 烏!一本足の烏!」

ジョン少年は歌いながら、森の奥へ駈けて行った。

ちょうど同じ日の午後であったが、ジョン少年は森の奥で一羽の烏を発見した。残念なことにはその烏は一本足ではなかったけれど、しかし立派な大烏で、少年の空想を充たせるには、充分の値打ちを持っていた。

「烏、烏、大きな烏!」

ジョン少年は歌いながらそっと石を拾い取り、何気ない風を装ったが、忽ちビューッと投げ付けた。彼の考えでは石を投げ付け、黒い逞しい二本の足の一本を折ろうとしたのである。

狙った石は誤またず、一本の足へ当たったが、これが奇蹟とでも云うのであろうか、その足が折れて落ちて来た。

「あっ」

と驚いたジョン少年は思わず声を筒抜かせたが、それより一層驚いたのは足を折られた大烏で、バタバタと枝から離れると、さも倦怠そうに羽摶きながら、森を潜って舞って行く。

「烏、烏、一本足の烏! 烏、烏、一本足の烏」