Japanische Klassiker mit Furigana
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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし
十二神貝十郎手柄話
国枝 史郎
Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme
「伊豆は第二の人物で、やっつける必要はないのだからな」
「それはさようでございましょうとも」
「元兇の方をかたづけなければ嘘だ」
「それはさようでございましょうとも」
八
「私のお父上のご生存中は、田沼という男も今日のように、ああも僣上な真似はしなかった」
「それはさようでございましょうとも。殿のお父上右近将監様は、御老中におわすこと三十八年、その間にご加増をお受け遊ばしたこと、わずか六千石でございました。いかにご忠正でご謙謹で、お身をお守り遊ばすことが、お固すぎるほどお固うございましたことか」
「将軍家が田沼をご寵愛のあまり、度々ご加増遊ばされたが、ある時のご加増に田沼は憚り、私のお父上に意見を訊いたそうだ。するとお父上は云われたそうだ。『そなたの秩はまだ五万石以下だ。五万石まではよろしかろう。と云うのは徳廟『吉宗』公様が、秩五万に充たざる者は、積労によって増すべきであると、こう仰せ遊ばされたからだ。……今、将軍家よりの命があって、そなたがご辞退致したとあれば、一つには将軍家へ不恭となり、二つには将軍家の過贈の非を、世間へ知らせることになる。