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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

それは縫いぐるみの人形であって、派手な振り袖が着せてあった。大きさはおよそ五寸ぐらいで、顔は十八、九の女の顔であった。

そうやってしばらくもてあそんでいたが、そこは子供のことであった、やがて飽きると抛り出して、何やら流行唄をうたい出した。と、その時一人の男が、こっそりとこっちへ近寄って来た。今まで勝手口でお三どんを相手に、油を売っていた仙介であった。

「おやおやこれはお嬢さんで、……日向ぼっこでございますかな」

こんなことを云いながら近寄って来たが、抛り出されてある人形を見ると、すぐに取り上げてじっと見た。

「…………」

何んとも云いはしなかったが、仙介の眼の光ったことは! とにわかに「痛い!」と云った。

見れば仙介の拇指から、血がポッツリと吹き出している。人形の胎内に針があって、強く握った時それの先が、拇指の一所を刺したものと見える。

「そうか!」と仙介は思いあたったように云った。

「これですっかり見当が付いた!」

どうしようかと云ったように、一瞬仙介は考え込んだが、チラリとお京へ眼を移してから、素早く人形を懐中しようとした。が、その時植え込みの背後から、