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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

彼のお喋舌りを聞こうとして、集まって来る人達の中に、知名の人や名士がいると、早速その人の名を揚げて、その人の癖や特色を、揶揄したり褒めたりすることであった。

「大変なお方がお立ち寄りになった。これは大和屋文魚様で! 蔵前の札差し、十八大通のお一人! 河東節の名人、文魚本多の創始者、豪勢なお方でございますよ。が、その割に花魁にはもてず、そこでかえって稼業は繁昌、夫婦別れもないという次第! 結構至極ではありますが、私の薬をお飲みになったら、もてないお方ももてようというもの! それ精力が増しますのでな。……これはこれは平賀源内様で、ようこそお立ち寄りくださいました。が、どうして平賀様には、奥様をお貰いなさいませんので。それにさいったい平賀様には、何が本職でございますかな? 本草学者か発明家か、それとも山師か蘭学者か? お医者衆なのでございますかな。……」

――などと云うような類であった。

今も彼は十五、六人の、暇そうな見物に取り巻かれ、気忙しそうに喋舌っていた。

「近来流行る『ままごと』の中へ、この売薬を一袋、どうでも入れなければ嘘でござんす! 名に負う蘭人の甲必丹から、お上へ献上なされようとして、わざわざ長崎の港から、江戸まで持って参った薬で! 人参などは愚かのこと、四目屋の薬など愚かのことで! 利きます利きます