Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

「あなた様とは今晩限り、お逢いすることは出来ますまい」

「何故?」と京一郎は胆を冷やし、うわずった声で訊き返した。

「さあ、何故と申しましても……」

ここでお蝶は云いよどんだが、けっきょく京一郎が意気地がなくてお蝶の希望を叶わせようとしない、で愛想を尽かしてしまってお蝶一人でどこへとも行こう――そう決心をしたのであると、明瞭とではなかったが云った。

「ふーむ」と京一郎は考え込んだ。もうこの頃の京一郎は、お蝶がないことには一日として、生きて行かれないというほどにもお蝶に心を奪われていた。

で彼はカッとしてしまった。カッとした心で夢中のように誓った。

「それでは必ず明晩にも……」

「そう」とお蝶は頷いて見せた。

「では妾は明日の晩には、あなた様のお家の裏口の辺でお待ちしていることにいたしましょう」

その明日の晩が今となった。

こうして母と話している間も、恋人が家の裏口にいるのだ――そういう気がかりが京一郎の心を、わくわくさせてならなかった。

「お母様!」と京一郎は語気を強めて云った。

「二十五歳になった時に、私は大金持ちになれるのだとよくお母様は申しました。お母様お願いいたします。