Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちよこ

千世子

宮本 百合子

Lesen Sie 千世子 (ちよこ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 83.104 Zeichen · 164 Bildschirme

Aozora Bunko

字ばかりならべたてても一日中何となく落つかないイライラした気持に送ってしまった。

寝しなにHは千世子に、

「一週間ほど立ったら一寸行って来ようと思ってます、葉書――」

と云ってHはなげつけた様に笑った。

千世子はそれには返事をしずに「フフフ」と笑って立ち入られた様な気持になった。ざっと一月はなれずに居た千世子はHの性質や癖をかなりよく見つけてしまった。しんねり強い神経質な前までの経験の悪い悲しい経験でも善い経験に思いなして居る人、生活にとらわれて居ながら時々まるではなれたものの様に生活し自分等を見ることの出来る人、自信の強い人、女と云うものを二色の目で見て居る、矛盾の多い自分の心の輝きに自分でまばゆがる人、千世子には性質としてこんな事が知った。

羽織のひもをおもちゃにする事、

ひじかけ椅子によった時にはきっと両うでをそれにかけて胸のあたりで指をくむ、

お飯茶碗でお茶をのむ事のきらいな

しつけ糸のやたらに気になる

笑う時に多くまばたきをする事

どの部屋にでも入るときっと上を見る

指の先をひっぱる事

等がそんなに目立たないながらもくせであった。これ丈のくせを知りながら千世子はきらいな人だとは思われなかった。