Japanische Klassiker mit Furigana
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ちよがみのはる
千代紙の春
小川 未明
Lesen Sie 千代紙の春 (ちよがみのはる) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.985 Zeichen · 11 Bildschirme
美代子さんは、そのこい売りのおじいさんにも、また自分のような年ごろの孫があるのだと知りました。そして、その子は、どんなような顔つきであろう? なんとなくあってみたいような、またお友だちになりたいような、なんとなくなつかしい気持ちがしたのであります。
「先生が、今日おいでになって、美代子は、お腹に虫がわいたのではないか? そのお薬をあげてみようとおっしゃいました。きっとそうかもしれませんよ、あんまりいろいろなものを食べますからね。」と、お母さんは、お父さんにいわれました。
「おばあさん、こいは食べないほうがよかったかもしれません。」と、お父さんはいわれました。
「早くなおって、学校へゆくようにならなければいけません。もうじきに花が咲くのですもの。」と、お母さんは、だれにいうとなく話されました。
美代子さんは燈火の下で、千代紙をはさみで細かに切って、いろいろな花の形を造っていました。そして、病気がなおったら、お友だちと野原や、公園へ遊びにゆこうと考えていました。窓を開けると、いい月夜でした。美代子さんは、自分の造った千代紙の花をすっかり、窓の外に投げ散らしました。