Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちよがみのはる

千代紙の春

小川 未明

Lesen Sie 千代紙の春 (ちよがみのはる) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.985 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

おじいさんは、おばあさんが、こいの代金を払ってくれるとにこにこしました。そして、ふところから美しい千代紙を出しました。

「おばあさん、この千代紙は、私が孫に土産に持っていってやろうと思いましたが、なにも今日に限ったことでない。どうか、ご病気のお孫さんに持っていってあげてくださいまし。」といって、渡そうとしました。

おばあさんは目を丸くして、

「千代紙なら、うちの子はたくさんもっていますよ。そんなものはいりません。」といって断りました。けれどおじいさんは、無理に千代紙をおばあさんに手渡しました。

「そういうものでありません。またちがった色の千代紙をもらうと、子供というものは、喜ぶものですよ。」と、おじいさんはいいました。

おばあさんは、千代紙をもらって、ふたたび、とぼとぼとつえをついて歩いて帰りました。空には、いい月が出ていました。おばあさんは、家に帰って、こいが跳ねて河の中に飛び込んで、そのお金を払ったということを話しますと、美代子さんのお母さんは、

「おばあさんが、こいを受け取りもなさらないのに、逃げたこいのお金を払うのは、ほんとうにばかばかしいことですね。