Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ちくまがわのスケッチ

千曲川のスケッチ

島崎 藤村

Lesen Sie 千曲川のスケッチ (ちくまがわのスケッチ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.668 Zeichen · 164 Bildschirme

Aozora Bunko

私達は漸くのことで清水の山小屋に辿り着いた。

小屋の番人はまだ月明りの中で何か取片付けて働いている様子であった。私達は小屋へ入って、疲れた足を洗い、脚絆のままで炉辺に寛いだ。W君は毛布を身に纏いながら、

「本家の小母さんが、お竹さんにどうか明日は大根洗いに降りて来て下さいッて――それにKさんの結納が来ましたから、小母さんも見せたいからッて。それは立派なのが来ましたよ」

お竹さんは番人の細君のことで、本家の小母さんとは小諸を出がけに私達にすこしは多く米を持って行けと注意してくれた人だ。W君はこの人達と懇意で、話し方も忸々しい。

米を入れた頭陀袋、牛肉の新聞紙包、それから一かけの半襟なぞが、土産がわりにそこへ取出された。

番人は小屋へ入りがけに、

「肉には葱が宜しゅうごわしょうナア」

と言うと、W君も笑って、

「ああ葱は結構」

「序に、芋があったナア――そうだ、芋も入れるか」と番人は屋外へ出て行って、葱、芋の貯えたのを持って来た。やがて炉辺へドッカと座り、ぶすぶす煙る雑木を大火箸であらけ、ぱっと燃え付いたところへ櫟の枝を折りくべた。火勢が盛んに成ると、皆なの顔も赤々と見えた。