Japanische Klassiker mit Furigana
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なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
Lesen Sie 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.869 Zeichen · 112 Bildschirme
もっとも途法もなく大事なもので、それこそうんとこさ値打のあるもので、いろいろの人が狙っているもので、そいつを一つさえ手に入れたら、大金持になれるんだそうだ。だからチョロッカにその辺りに、うっちゃってあろうとは思われないが、盗みにかけちゃ俺らは天才、その俺様が克明に、こうも手順よく探すのに、目つからないとは箆棒だよ。……何だこいつあ? 人形か?」
部屋の片隅の卓の上に、二尺あまりの身長を持った、人形が一つ置いてある。奈良朝時代の貴女風俗、そういう風俗をした人形である。
ヒョイと取り上げた風船売の少年、ちょっと小首を傾げたが、そこはやっぱり子供である、小声で節を付けて唄い出した。
「可愛い可愛い人形さん、綺麗な綺麗な人形さん、物を仰有い、物を仰有い、貴郎に焦れて居りまする。――などと喋舌ると面白いんだがな。喋舌らないんだからつまらないよ。もっとも人形が喋舌り出したら、俺ら仰天して逃げ出すだろうが。……が、待てよ」
と考え込んだ。
「そうだ先刻がた弁才坊めが、こんなことを民弥へ云っていたっけ『この人形を大事にしろ』……とすると何か人形に、秘密があるのじゃアあるまいかな? もしも秘密があるとすると、あの秘密に相違ない」