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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんばんひわもりうこんまる

南蛮秘話森右近丸

国枝 史郎

Lesen Sie 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.869 Zeichen · 112 Bildschirme

Aozora Bunko

12

考え込んでいた右近丸が、ヒョイと牀几から立ち上り、室の真中へ出て行ったのは、やや経ってからの後の事であった。

と右近丸は云い出した。

「第三の壁という言葉の意味、どうやら解ったようでございますよ。物の方角を現わすに、東西南北という言葉があります。そこでこの室の真中に立ち、東西南北を調べてみましょう。そうして東西南北を、一二三四に宛て嵌めてみましょう」ここで右近丸は片手を上げ、一方の壁を指さした。「そっちが東にあたります。で、そっちにあるその壁を、第一の壁といたしましょう」右近丸はグルリと振り返えり、反対の壁を指さした。「そっちが西にあたります。で、そっちにあるその壁を、第二の壁といたしましょう」ここで右近丸は身を翻えし、書棚のある壁を指さした。「そっちが南にあたります。で、そっちにあるその壁を、第三の壁といたしましょう。即ち」と云うと右近丸は、民弥へ向かって笑いかけた。「書棚の置いてある南側の壁が、第三の壁でございます」

こう云われたので娘の民弥はなるほどとばかり頷いた。

「よいお考えでございますこと、大方その通りでございましょう。ではその壁の。