Japanische Klassiker mit Furigana
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なんろ
南路
宮本 百合子
Lesen Sie 南路 (なんろ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.813 Zeichen · 63 Bildschirme
牧羊者の持つ頭の曲った杖の先に、古風な駅鈴が、スペイン語の案内札と一緒に懸っている。
我々は、他の十四五人の歴訪者と一緒に、内部を廻って見た。若い、二十一二の男が、妙にぱんぱんな着物を着、一またぎに二段の階子を飛ばしながら、さっさと口上を述べ、部屋から部屋へと通り過るのだ。
私は、良人に、「まるで、京都の三十三間堂ね」と囁いた。
違うと云ったら、京都の案内僧は、説明の抑揚を、
コレハ誰ソレノオ作デ と細かくつけ、この若者はのべつに、
ディース イーズ アルーム と呼ぶという位の差であろう。
せっかく見に来た者の興味も殺してしまう詰らなさで声を張りあげ、ひたすらに義務を終ろうとするのである。
内部の素朴なこと、原始的神秘に満ちていることなどが、当時の修道僧の生活と、彼等の布教方法、崇拝の心理を、まざまざと今も伝えている。精巧な唐草模様を彫りつけた懺悔台、聖処女を中央に、種々様々な姿態で聖徒や天使の立っている聖壇。お華のあがったクリストの受難像とたくさんの聖書。
彼等の玉蜀黍がよく実り、ほどよい雨と虹とが彼等の天地を潤すようにと、玉蜀黍の花粉を撒いて祈祷を捧げるインディアンは、これ等、南欧に源を発した宗教的儀式を、どんな心持で眺めただろう。