Japanische Klassiker mit Furigana
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なんぶのはなまがり
南部の鼻曲り
久生 十蘭
Lesen Sie 南部の鼻曲り (なんぶのはなまがり) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.683 Zeichen · 25 Bildschirme
やや一封度に近い魚肉と、定量の塩をさらえこむと、肉がはみだしていようとよじれていようと、なんのおかまいもなくどんどん流してよこす。
罐叩きは、そいつを仕上台の鉄板に叩きつけて肉を罐の中へ安定させ、隙間のあるものは小間片を挿し込み、魚皮がよじれているのは手際よくなおして罐の中へおしこんでやる。これだけのことを三秒以内でやらなければ一人前の罐叩きとはいわれない。平罐のほうはまだしも扱いやすいが、高罐となるととても駈けだしの fresh eggs などの手に負えるものではないのである。
鉄板に罐を叩きつけるといっても、これにはなかなかコツがあって、下手に叩きつけると、中味が罐から飛びだして手に負えないことになる。罐の底がいつでも平らに鉄板にあたるようにし、それがまた弱くても強くてもいけないのである。
おれはケチカンやジュノオでさんざんやっているので、鮭時になるとすぐに高罐の罐叩きに廻ったが、どうしたものかしばらくすると、三番台のマリオという伊太公が引っこんで、そのかわりにモオリーがやって来たのにはあきれた。
事務所では日本人のおれが相当にやるから半日本人のモオリーにも出来ないはずはないと考えたのだろうが、廻すほうも廻すほうだが、引き受けるほうも並たいていなわけでないと思った。