Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
しかしそれでいて、このような巨木を持っていることは、われわれの誇りである。私は或る高原の、あたり一面カン木と草ばかりのまんなかに、どこからどうして飛んで来た種子から生えたのか、黒々とそびえ立っているモミの大木を見たことがあるが、その時の気持が武者小路を眺める気持に似ている。場所がらもわきまえずに、ムヤミと大きく育ってしまったものだ。見ているとアホラシクなる。同時にたのもしくなる。こんなのがとにかく生え育つ土地――日本は善きかなという気がする。気がしているうちに、コッケイになって来る。笑いたくなる。そして笑いは、深い敬意をすこしも裏切らない。
武者小路は、ずいぶんたくさんの小説や戯曲や詩や感想を書いて来た。これからも無数に書くだろう。書きちらす。原稿紙を五千八百九枚あてがうと、その五千八百九枚目まで書きちらすだろう。たしかタゴールの詩の一つに、大海の浜辺で無心に遊んでいる幼児を歌ったのが有ったが、あれだ。しかつめらしい顔をして、マメマメしく、次ぎから次ぎと忙しそうに、シンケンに、しかし、けっきょくは、遊ぶ。パガンの神が遊ぶように。そこには、真実は在るが論理は無い。