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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

吉坊 (お妙をポカンと見上げるが、まだ眼はさめず)父ちゃんけ? ……うん? おら、芋ば食いてえや。芋ば食わしてけれよ。芋……(半分われに帰りかけて、ベソをかいて泣きそうにするが、またボンヤリしてしまう)

お妙 芋? そう、明日になれば芋、食べさせてよ。だから、いまごろ寝呆けては駄目よ、吉坊。さ、早く寝て、明日はまた小父さんの畑の加勢すっだよ。(と吉坊の手を引いて納戸へ連れて行く。声)まあ、みんな何て格好をして寝るのだろう。さ……(やがて出てくる)ホホホ、おかしいねえ咲ちゃ、吉坊が又寝呆けてさ、ホホホ、ねえ、……(と一人ごとをいっている間に、今度はどうにもこうにも辛く悲しくなってしまい、手離しでしゃくり上げる……)

(戸を叩く音)

声 嬢様! 嬢様! おらだ、開けて下せえ。嬢様!

お妙 (それがやっと耳に入り、チョッと立って聞いていたのち、誰だということがわかり、イソイソして土間に降りて、くぐり戸の閂をはずす)……段六さん?

段六 へい、馬鹿におそくなってしもうて、これは済みましねえ。(と百姓段六入ってくる。野良姿で、長柄の鍬とオウコを肩にかついでいて、オウコの先には片モッコを釣って、その中にフロシキ包みが二つばかり入っている)ああにね、麦畑の方は小僧どもと一緒に早くおいたですけっど、おら、あれからお咲坊にやる飴ば