Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
その間に銃を二三丁抱えこんだ遊四が「早く来い!」といって右手屯所へ去る。いわれて遊一は残りの銃を抱え、遊二は、「やれやれっ! キタコタ、ナイショナイショ」と叫びつつ同様右手へ消える。本舞台空虚。遊五は黙って走りかけようとするが、草鞋のひものゆるんだのに気づいて七三に膝をついて締めなおしている。遠くの銃声。小銃の流れ弾が飛んで来て桜の花をバラバラと散らして、柵の青竹にでもあたったのかカチカチッ! と冴えた音を立てる。遊五はオウと言って振返って桜の散っているのを見、草鞋のひもを締め終って、揚幕の方へ駈け出しかける。そこへ揚幕からタタッと走り出してくる男。行商人と飛脚の合の子みたいな装いをして息せき切っている)
遊五 だ、誰だっ! (認めて)おお、あんたは水戸へ行った早田さんじゃありませんかっ! 藩の方はどうでした?
早田 佐分利君か! いやあっちも面白くなって来たぞ、奸党諸生組の朝比奈、佐藤、市川以下が正義党のことをお上に讒訴するために江戸本邸に去って以来、水戸は正義党の天下だ。気勢が挙っているぞ。然し、お上は例の通り煮え切らないでいるし、奸党には幕府がついている。