Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
駐在はおろか、分署にも誰一人おらんそうな! あんでも、村の若いしの中でも、もう自由党のいうなりに加担した者がウンとあるそうじゃ! 村でもおとなしく兵糧出してやって、一刻も早く筑波か足尾か加波山あたりへ行って貰うようにすりゃええに。この辺で戦争にでもなられてみろえ、田も畑もメチャメチャじゃが!
男一 せ、せ、戦争だと! 戦争になっかね?
男二 なるて! 先刻、郵便脚夫から聞いたが、県の方でも何百人という巡羅や刑事ば繰出したそうな!
男一 こ、こ、こりゃいかん! (本舞台へ向って走り出す)
男二 (追いかけて)ど、どこへ行くだい、神田さん?
男一 どこい行くといって、そ、そ、そそ!
男二 自分一人逃げようたって、そいつは無理だぞ! 第一、わしら、村長と助役さん早く捜し出さねえ日にゃ、どもならんがい。アワを食うでねえよ神田さん。
男一 そりだと言うて! そりだと言うて! どうしべえ、わしら? 川股さんよ、どうしべえ?
男二 あにをガタガタ顫えるかね、神田さん?
男一 あんただとて顫えているぞ、川股さん! (出しぬけにかなり離れたところに在る寺で突き出す早鐘が響き出す。ワッといって飛び上る二人)