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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

少しその老人に頼みたいことがあってな。おい、なぜ返事をしない?

着流 返事をしないと、斬るぞっ! 常毛自由党員を何だと思っているか!

洋服 いや、百姓というもんは、どこの百姓でもこれ式ですよ。始めからしまいまで黙っている。自分のシッポに火がついても黙っている。ギリギリのどだん場まで黙っている。百姓を相手にするには、それをわからんきゃいかん。われわれが味方にし相手にするのは、この種の人間だ。これが第一歩だ。中央に坐りこんで机の上の民権論ばかりで日を暮している板垣輩、または星先生の一党の是非ならばいざ知らず、富永先生以下、真に地方の田畑の間から自由民権の萠芽をもり立てようとならば、やり方が少しあせり過ぎはしないか。なぜなら、百姓は実に、これが百姓なんだ。

着流 おいおい、ここは演説会場と違うぜ、演説は止めておけ! (水田へ)おいこら!

袴 (水田の者達はホントに少し腹を立てている)おい! お前達、僕等に敵意でも抱いているのか? 返事だけでもすればよいではないか? 急いでいるのだ! これでもわからんければ……! いや、おい何とか言え。第一その仙太郎老がこの辺に住み百姓をやっているということは、小さい時からその仙太郎老のために育てて貰った。