Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

お妙 そうかも知んね。

お咲 んじゃ虎雄さんなんどもあれの仲間になってるかな?

お妙 んかも知れないね。正造は、これからの世の中は金が第一じゃといって横浜へ貿易屋とかの下働きに行ってしまうし、兼八は弁護士たらになるというていま東京で巡羅になっているそうな。虎雄は虎雄であの性分だ。うちに残っているのはお前と滝と源太郎だけ。私はいつまで立っても苦労の肩は抜けやしない。

お咲 ……源太さは畑でしょう?

お妙 そうだべよ。……しかしこんなこと、おとっつあんの前では、言いっこなしだぞえ。おお暑い。

お咲 だから、おっかさんはうちで休んでいて、私一人でいいとあんなにいうたものを。

お妙 ああによ、私一人が休んでいては、すまねえ。ああ、お稲がもうこんなだ! (稲田へ向って)あい、お前さん、お茶だぞう。(おおと返事をする声)

お咲 (声を張上げて)段六の伯父さあん、お茶でがんす! 段六の伯父さん! お茶でがんす! (稲田の中からまず滝三が立上り、お咲を見てニコニコする。つぎに仙太郎、つぎに段六が立ち上る)

仙太 おおご苦労だ。(言いながら手でも洗うのであろう、左手へ田をあがって姿を消す)