Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

その覚悟はしている。

もうすこし続ける。

4

宮本百合子という人は、これまで、かつて一度もホントの意味で「打ちくだかれ」たことの無い人のように私に見える。「打ちくだかれ」るということは、具体的現実的に絶望的状態におそわれて、そこで実際において絶望するということだ。絶望的状態におそわれたり、絶望したりすることは、誰にしても望ましいことでは無い。避けられるものならば、極力避けた方がよい。現にたいがいの人が避けようとする。しかし、いくら避けようとしても、避けられない事だってある。そして人は苦しんだり不幸になったりする。だから宮本が打ちくだかれた事が無いのは、宮本にとって幸福な、おめでたい事だ。よろこんであげればよい事であって、どうひねくって見ても彼女にケチをつける理由にはなりっこ無い事である。だから、それはそれでよい。

しかし、私はこの事に関して次のような二、三の事を考える。

第一に、そのような人が近代的な意味における芸術創作活動をする、しなければならない内的な必然性――というよりも芸術創作への衝動をどうして持ちつづけるのだろう、どこから生み出して来るのだろう? という事だ。